2003-08-09

 久しぶりに近畿直撃の台風10号でしたが,たいした被害も出なかったようです.ツレアイは昼から神戸の会合へ出かけました.新幹線が普通に動いているので,予定通り実施できたとか.昨日購入した「米朝コレクション8」所収の『鹿政談』のマクラに面白い記述がありました.「奈良の大仏のお身丈が五丈三尺五寸.熊野の浦の鯨が大仏つぁんと背比べに行た.測ったところが鯨の方が二寸高かった.カネとクジラで二寸違うたてな・・・」.日本文化の理解に尺貫法は欠かせないものですが,「鯨尺と曲尺」といわれても,息子たちの世代には分かりません.

 私自身も詳しい説明には自信がないため,「大辞林」(オンライン版)で調べてみると,「鯨尺」は「呉服尺」とも言われて主に布地を測るために用いられたもの,これは「曲尺」の一尺二寸を一尺とした,という説明がありました.したがって,カネでできた大仏さんよりも鯨の方が二寸高いという上記の小咄になるのです.なるほどね.

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