近代デザインの先駆者

 京都国立近代美術館へ行ってきました.“琳派の継承・近代デザインの先駆者・神坂雪佳”を見に.この企画展は明日までなので,今日しか日がなかったのです.いやぁ,面白かったですよ.

「明治から昭和にかけて京都で活躍した画家・図案家、神坂雪佳(1866-1942)の没後初の回顧展」ということなのですが,私はむろん何の予備知識もありませんでした.しかし,日本文化への深い理解(というか,慶応生まれの方なので当たり前かも)に基づいた,伊勢物語や能に題材を見出した作品,花鳥風月の四季の移り変わり,それらが日本画をベースにしながらも,ユーモアあふれる意匠となって,扇子や団扇,テーブルクロス,硯箱などに展開されます.見ていて少しも飽きず,ちっとも古くない.ちなみに,近代美術館も独立行政法人となっているのですね.ま,それはともかく,この建物の値打ちは,ロビーや喫茶室などから見える風景にもあります.南は琵琶湖疎水に面して桜が楽しめますし,4Fからは平安神宮の大鳥居がほぼ同じ高さになります.

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