市塵

市塵 (上) 藤沢周平はには,小林一茶や長塚節を描いた長編がありますが,本編は新井白石の生涯を描いたもの.専門家ではない限りは,教科書に出ていた名前だけど,具体的にどんな仕事をしていたかは・・・,というような人物の一人(私にとっては).儒者から政治顧問へとその活躍の場を広げ,権力に近づいた時とそこから落ちていく時の変化,政治的姿勢よりも経済史的興味や武士の生活実態が伺えて,大変面白く読むことが出来ました.今度は直接「折りたく柴の記」を読まなくては.熊野への往路で読了.

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