小林信彦の持ち味がよく出た作品.生まれたときから「戦時中」の少年の視点で,彼が「観た」映画を通して描いた戦中史.『和菓子屋の息子—ある自伝的試み』と併読すれば楽しい.昨日の帰路読了.
内容(「BOOK」データベースより)
太平洋戦争は子供にとっても「聖戦」だった。アメリカ映画が観られなくなった日米開戦、自分とジャングルが地続きになった!と喜んだシンガポール占領、映画が観られずイライラした集団疎開…。一人の少年が戦争下の日々をどのように過ごし、成長したか、という私的かつユーモラスなドキュメント。