2003-09-01

 人生幾春秋,なんだか演歌みたいなタイトルですが,『京都新聞』夕刊一面に連載されているコラムのことです.京都に縁のある有名人が自分の人生を振り返るという趣旨のものです.今日から始まったのは,梅棹忠夫さん(国立民族学博物館顧問)です.梅棹さんは現在83歳,実家は千本中立売で手広く商売をされていたとのこと.子どもの頃の思い出から始まって,これから彼の人生の語りが連載されていくというわけです.

 私が中学2年生の時だったと思うのですが,国語の教科書に梅棹さんの『モゴール族探検記』の一節が載っていました.小学生時代に読んでいた子ども向けの「探検モノ」とは一線を画す,アカデミックな雰囲気を持ったこの「探検記」にすっかり魅せられ,兄に頼んで岩波新書を買ってきてもらったことを思い出しました.
 今年の夏は,気温が上がらず,日照時間の不足により農作物にだいぶ影響が出ています.にもかかわらず,ここ数日の京都は真夏のような暑さです.しかし,今日から9月.ということで,秋を感じるために,夕食は「松茸ご飯」!京都駅まで切符の手配に行って,ついでに伊勢丹で買い物.中国産の松茸が大量に出回っていましたので,3本入って¥2000のものを求めました.実は自分で松茸を購入したのはこれが初めてです.2本をご飯に,1本を吸い物にしました.息子たちと食事をしながら,小学生の頃にはおばあちゃんの家に行って,松茸山で好きなだけ松茸を採ったこと,あれが多分「一生分」の松茸だったのでは・・・,そんな話で盛り上がっていました.私は田舎育ちですから,子どもの頃は秋に松茸を食べるのは当たり前・・・というか,食事時には松茸しかないこともよくありました.「土瓶蒸し」のような面倒な調理法は知りませんでした.しっかりした「コロ」(傘の開いていないモノ)を,七輪で焼いて,手で裂いて,醤油をつけて食べる.柑橘なんて絶対にかけない.傘が開いてしまったヒラキはご飯にしたりお汁にしたり・・・,「香り松茸,味シメジ」という言いぐさがありますが,私は焼き松茸の繊維をかみしめるのが大好きでした.

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