本所しぐれ町物語

本所しぐれ町物語¥r¥n 藤沢周平には,いくつかのシリーズ物がありますが,そのなかでも興味深い連作です.江戸の一つの町を舞台に,そこの住人がある時は主人公に,ある時は脇役にと,ある時代のある地域を多角的に描くことで,時代の理解が深まります.今朝ほど読了.

坊ちゃんの時代—凛冽たり近代なお生彩あり明治人 読んでいてふと思い出したのが,関川夏央原作のコミック『坊ちゃんの時代』.これは面白かったよなぁ,明治が愛しくなったことをまた思い出してしまいました.鴎外や漱石,啄木などが同じ日の東京の町中のどこで何をしていたのかを立体的に描いたもの,ある意味で,上記の藤沢周平と同じ方法論によるものです.ちなみに,タイトルの「しぐれ町」は架空の町の名前だそうです.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。