2003-01-14

昭和が明るかった頃 今日から授業開始、そして卒業論文の提出締め切り日でした。今年度の私の卒論演習受講者は5名、なんとか、皆無事に提出したようです。明日、教務で受け取って、しっかり読むことにしましょう。今年こそ、ウェブ上で卒論を公開したいと思うのですが、果たして公開に耐えるものを書いてくれたかどうか・・・。通勤の鞄の中には、いつも必要以上に本を入れ込む悪い癖があります。今日の電車の中で読みふけっていたのは、関川夏央『昭和が明るかった頃』(文藝春秋、2002-11-30)。



 本の帯には、

石原裕次郎がいて、 吉永小百合がいた。そして日活という映画会社があった。戦後の「坂の上の雲」 −昭和三十年代の物語
これは映画の本ではない。映画ファンのための追懐の本ではない。高度成長前期の歴史とその不思議な時代精神を記述するために、もっとも時代に敏感であった映画、とくに石原裕次郎と吉永小百合というスターを擁して、当時の思潮を「知識人」とは無縁な場所で、しかし強力にリードするかのようであった日活映画を、あえて私は材料にとったのである。(あとがきより)

 関川さんの仕事は、私にも大変参考になります。別に映画史やサブカルチャーの研究と言うことではなくて、高度成長期の地域社会の変動を読み解く視点が興味深いのです。さて、天気予報通り、夕方あたりからぐっと冷え込んできました。5限目を早めに切り上げて帰路についたのですが、暗い空からは冷たい雨が降り出していました。ま、雪にならずに幸いです。今週末は大学入試センター試験。寒さはともかく、雪による交通の乱れがないことを祈りましょう。

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