2003-07-06

 二日前の帰途,乗換の近鉄八木駅構内の書店で,北村薫『リセット』(新潮文庫)を買いました.北村薫と宮部みゆきは,文庫で出ているものはほとんど読んでいます,というか,単行本が出ても文庫化されるまで待ってから読むという作家です.この『リセット』は,いわゆる「時と人の三部作」のうち,『スキップ』『ターン』に続く三番目の作品で,単行本は2001年1月に新潮社から出ています.朝ご飯を食べて洗濯を済ませてから,一気に読んでしまいました.

 ストーリーは言えませんが,物語の舞台である戦中・戦後の阪神間の描写は,阪神間の片隅に生まれ育ったものにとっては(もちろん,戦争体験はありませんが),自分自身が幼い頃に見聞きしたことのように思えてきます.資料として著者自身と著者の実父の「日記」も利用しているとか.今日中に仕上げるつもりであった仕事は結局明日に延ばさざるを得なくなってしまいましたが,なかなか面白く読ませてもらいました.この¥620は安い!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。