爆弾可楽

爆弾可楽 昨日からの熊野への往復,車中で読んでいたのは,杉本章子『爆弾可楽』(文芸春秋,1990).『桂米朝集成第3巻』所収の,司馬遼太郎との対談の中で言及されていた本です.江戸の噺家には武士あがりが多いという話の関連で,三遊亭可楽,三遊亭遊三の名前が挙げられ,それが上記の杉本さんの作品として読めるということでした.幕末から明治のはじめにかけての世の中の変わりようが,大変立体的に感じられて,一気に読ませます.現在は,文春文庫になっているはず.私はamazonで古本を買いました.近頃は,目が弱くなったので,文庫本はつらいのです.ちなみに同じ作者のデビュー作の『写楽まぼろし』(新人物往来社,1983)も古本で買いました.エンターテイメントとして楽しめますが,文章や構成には粗さを感じますね.

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