桂雀々独演会

●桂雀々独演会(2006年11月2日,朝日生命ホール)
 大学祭直前で,あちこちで慌ただしく準備中.そんな昨夕の大学を少し早めに抜け出して,朝日生命ホール(地下鉄淀屋橋)で開かれた「やる気満々!! 桂雀々独演会」へ.同行は,sampe氏,はりまやさん,あずきさん.正門前からタクシーで千里中央,何しろ始発駅ですから確実に座れます.
 淀屋橋で下車して軽く腹ごしらえと,立ち寄ったのはキリンのビヤレストラン.調子に乗って飲み過ぎると会の途中で寝てしまう危険性があるので,大人しく「猪口2杯」だけ.
 さて,朝日生命ビルの8fにあるこのホール,はじめてお邪魔したのですが,よく入っていました.補助席も出ていましたし,いいお客さんでしたよ.中身も充実して大変満足感のある会でした.ただ,設計が古いのでオジサン二人は狭くて硬い椅子のおかげで,お尻が痛い.

 今日のプログラムは次の通り.

「つる」桂吉の丞
吉朝さんの最後のお弟子さん.1982年の生まれで2002年の8月入門.私は「京都・らくご博物館・夏」で,やはり同じ噺を聞いています.素直で結構です,14分.
「口入屋」桂雀々
今回は,二席とも船場の商家を舞台にした噺.この「口入れ屋」は登場人物が多く,女子衆の言い立てや番頭三人の夜這いをしくじるときの所作など,見所も多く,それだけに難しい噺です.番頭がお店一統に早じまいを命じ,食事もそこそこに寝かせようとするくだり,随所に独自の演出があって,大受けでした.「そないに,汗かかんでも…」というくらい,汗一杯の熱演でした.45分.
中入
先日の博物館での会の時は,CDを購入してご本人ともおしゃべりする時間があったのですが,人が多いのでそれはあきらめてのトイレ休憩.
「お楽しみ」 春風亭昇太
近頃は,メディアにも登場して売れっ子の昇太さん.個人的には東京の落語に接する機会がほとんど無いのですが,そんな私でも顔と名前は知っていますね.題は知らないのですが,職場の飲み会をノンアルコールでやったら・・・という設定の新作.マクラの楽屋風景で客を掴み,古典二本の雀々さんに対する配慮で軽めに仕上げ,ゲストとしての自分の役割をちゃんと押さえたいい高座でした.28分.
対談うだうだ 昇太・雀々
昇太さんが「雀々兄さん」(関西ではニイサン,関東ではアニサン.姉さんも関西ではネエサン,関東ではアネサン)と呼んでいたのですが,実年齢では昇太さんの方が上とか.彼は大変若く見られます.立川志の輔さんもほぼ同期とかで,年齢の噺になりました.志の輔さんは1954年生まれで,1983年の入門.昇太さんは59年生まれの82年入門.そして,雀々さんが60年生まれの77年入門.そう思えば,雀々さんのキャリアも相当なものですね.
「蛸芝居」桂雀々
お店一統が皆芝居好きという設定の商家を舞台にしての芝居噺.「吉朝兄さんにつけてもらいました」と先日仰っていました.蛸の場面では,お得意のノックさんの声色を入れての大サービス.芝居(=歌舞伎)の出典を知らなくても十分に楽しめる演出で,ほぼ完全に自分のネタとして消化され,自信たっぷりのいい出来でした.サゲは,私などは米朝師の「黒豆三粒」に慣れていたのですが,さすがにこれでは通じませんから,変えておられました.20分.

 帰路は地下鉄のあずきさんと別れて京阪で四条まで.小腹が空いたということで,先斗町をうろうろと.しかし,この時点で22時30分.まともな店はオーダーストップの時間です.結局,若者向けの「モツ鍋屋」で軽めの(味は重かったけど)つまみと焼酎で終了.自宅に戻って満足感に浸りながら,さて寝ようとすると,NHKで落語番組が.月亭八天と桂都丸のお二人.これは見なければと頑張ったのですが,都丸さんの途中でダウンしてしまいました.

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